【読書のススメ】独身のススメ笑(太陽と毒ぐも/角田光代)
太陽と毒ぐも。
インパクトのある表紙に惹かれて手に取ったのだけど、読み終わった結果、独身が一番幸せだと思ってしまった。(笑)
付き合って同棲している恋人たちの話が何編も綴られているのだけど、この本を読んで、赤の他人との共同生活を続けていくのに絶対に必要なのは諦めと許容の精神だと強く感じた。
ほんとに一緒に生活するのって絶対に大変だと思う。僻みではない。(笑)
同棲している彼氏もしくは彼女に対して不満を持っている人たちの話が続くのだけど、自分が正しいと信じて疑わない価値観は、相手から見れば頼み込んででも直して欲しいことだったりする。
風呂に全く入らない彼女、きちんとした食事を取らずにお菓子ばかり食べる彼女、お酒を浴びるように呑んでしまう彼女などなど。
でも、正しいと信じ込んでいるから、どんなに指摘されようが、どんなに喧嘩になろうが、改善したりはしない。
相手に対して嫌悪感を抱いても別れようとしない恋人もいて、唖然としてしまったのだけど、関係を続けていくことは諦めと許容の精神あってこそ。
独身ゆえ、結婚は墓場という言葉の真偽はわからないが、同棲は共同生活を営むということは少なからずわかる。
会いたい時に都合よく会う関係では見えなかった目を覆いたくなるような現実的な部分が見えてきたときにそれでも一緒にいようと思えるのか…。
疲弊しきって、うんざりしてるのにどうして一緒にいるのかよくわからなかった。
私の周りは既婚者だらけだけど、みんなとても幸せそうに見える。
でも絶対にこの本のように相手にうんざりすることだってあると思う。
そう思うと独身で自由にいる自分の幸せをひしひしと感じる。僻みではない。多分。(笑)