【読書のススメ】ちびまるこちゃんから学んだこと(まる子だった/さくらももこ)
さくらももこさんの訃報にはとても驚いた。
ちびまる子ちゃんを幼い頃から観ていたし、エッセイも大笑いしながら読んでいたから、昔からの知人が亡くなったような悲しみを感じた。
家にあったエッセイを読み返してみて、繰り返し読んでいたのは何年も前なのに、不思議と内容を覚えているものが多いことに気がつく。
それにも関わらず、声を出して笑ってしまう新鮮さもあった。
アニメのまるちゃんは、個性豊かなクラスメイトが生き生きと描かれていて、自分がクラスメイトの一員であるかのように錯覚を起こす。
たまちゃん、はまじ、ブー太郎、花輪くん、丸尾くん、みぎわさん、山根、藤木、永沢くん
彼らをみていると、人はそれぞれに役割があるのだと突きつけられる。
学級委員は丸尾くん以外に適役はいないし、山根は胃腸が弱いからこそ山根なのである。
まるちゃんの親友はたまちゃん以外には考えられないし、反対にたまちゃんの親友はまるちゃん以外には考えられない。
実世界においてもそうだろう。
人にはそれぞれ役割がある。
山根は学級委員にはなれないし、まるちゃんの親友はみぎわさんでは務まらない。
自分は自分にしかなれないのだと痛感させられる。
尊敬できる人、あの人みたいになりたいと思う人はたくさんいるけど、実際にそうなることはとても難しい。
自分は自分にしかなれない。
目標を持つことや努力することを否定しているのではなく、自分以外の他のキャラクターになることはできないといい意味で自覚することが大事なのだろう。
自分が自分であることを受け入れ生きていく。
いいキャラクターであれば、それを受け入れることは容易だろう。
脇役だったり、自分が自分であることに嫌な場合、どうして自分はこんななんだろうと思ってしまうこともあるだろう。
でもウジウジ考えず、自分が自分であることを自覚して、自分の長所を見つけて生きていくことこそが幸せへの近道だと感じる。
亡くなったことを聞いてから、自分の中にこんなにもまるちゃんが詰まっていたことに驚いた。
さくらももこさんのお別れの会にはサザンを始めとして多くの芸能人が参列したとテレビで見た。
清水で生まれ育った小さなまるちゃんはこんなにも多くの人に愛される人になったんだな。
末っ子で家族の太陽のような存在だったまるちゃん。
ヒロシやお母さんやお姉ちゃんや息子さんは大丈夫だろうか。
たまちゃんは大丈夫だろうか。
日曜18時はちびまる子ちゃんだと当たり前のように生きてきた。
会ったことはないけど、まるちゃんは大人になっても愉快で人を楽しませてくれる人だとずっと思っていた。
これからもまるちゃんのこと大好きです。
今週のお題「読書の秋」