【読書のススメ】あなたは素晴らしい(カーテンコール/加納朋子)
ひまわりの花言葉は
あなたは素晴らしい
だそうです。
加納朋子さんの『カーテンコール』を読んで知りました。
そして、つい先日、行って参りました。
ひまわり畑🌻
雲一つない青い空。一面の黄色。緑の山々。
太陽に顔を向けて、真っすぐに堂々と立つその姿を見て、自然と背筋が伸びました。
とにかく最高すぎました😍
私は『あなはた素晴らしい』と言われたことはありませんでした。
自分でも私は素晴らしいと思うこともありませんでした。
どちらかと言えば不器用で、要領が悪い性格で、なんでもテキパキこなす人が羨ましくてたまりませんでした。
カーテンコールは廃校となる大学で卒業できなかった学生に卒業単位を与える特例の合宿をするところから始まります。
どの生徒も各々が抱える事情で大学を卒業できなかった生徒たちです。
大学を卒業できない理由は人それぞれ。
読んでいて胸が痛くなるシーンもたくさんありました。
いろんな事情を抱えて艱難辛苦を経験している生徒たち。
大学を卒業してからも生徒たちを待ち受ける道は決して楽なものではないということは容易に想像できます。
卒業を阻んだ事情はこれからも彼女たちの前に立ちはだかるものでしょう。
ただ、生徒たちそれぞれの問題に寄り添い、合宿期間中に少しでも解決に導こうとする校長先生の優しさが心に沁みます。
ひまわりの花言葉『あなたは素晴らしい』は合宿の最後にはなむけとして生徒に送られた言葉です。
うまくいかないとき、『あなたは素晴らしい』とそばで言ってくれる人がいてくれればいいけど、そんな風にはいかないですよね。
でも、自分で私は素晴らしいと言うことはできると思うのです。
そうはいったって、うまくいかないことだってあるし、イライラしてしまうこともあるし、どうして私の人生はこうなんだ…と落ち込むこともあります。
でも、うまくいかなくったって私は素晴らしい。
イライラしたって私は素晴らしい。
私は私にしかなれないのだし、もっと自己肯定感をもっていいのかもしれないと思いました。
数千本のひまわりが風にたなびく光景は、深く頷きながら『あなたは素晴らしい』と言ってくれているようでした。
私は素晴らしい。
日々の忙しさに飲み込まれたとしても、ひまわり畑を見るたび、カーテンコールを読み直すたびに思い出そう。