(映画のススメ)こんな夜更けにバナナかよ
今年もたくさん映画を観てきました。
今年最後の映画に選んだのは大泉洋主演の映画です。
病気と闘う人の気持ちというのは、その人と同じ立場にならないとわからない。
痛みや苦しさや死に対する恐怖というのは、健康に生きている人の想像を絶する。
明日が来ることが当たり前で、なんなら、仕事面倒くさいなーとか起きるのしんどいなーとか思ってしまうけど、それは傲慢なんだろうな。
この映画は筋ジストロフィーの実在の方を題材としているが、何よりも個性が光る。
というよりも、最初は嫌な奴だなーとすら思ってしまった。
ひとりでは日常生活を送れないため、ボランティアの手を借りているが、あれをせい、これをせい、あれを買ってこい等々とにかく注文が多い。
でも、これをわがままと呼んでしまっていいのかな、と途中から疑問に思えてきた。
私たちは自分の意志で行きたいところに行き、食べたいものを食べ、自由にやりたいことをしている。
自分ではできないから、それを人の手を借りて実現しているだけで、筋ジストロフィーだから、自分のやりたいことを我慢しなければいけないのかというとそうじゃないのかもしれない。
最初は面食らった主人公に対しても、映画が進むにつれて、その愛すべき人柄に引き込まれていく。
身体の自由が利かず、余命宣告を受けている主人公が、目標を持ち、減らず口をききながらも、ひたむきに生きる姿勢を観て、自分が恥ずかしくなった。