[おススメ]アシタカとサンとピース又吉さん
久石譲さんの音楽がなければジブリ作品は成立しないし、私もこんなに虜にならなかったと思います。
もののけ姫も大好きな作品です。
そしてアシタカとサンという曲を聴くといつも涙腺崩壊します。
曲名だけ聴くと馴染みがないかもしれないですが、もののけ姫を観たことがある方なら絶対に知ってる曲です。
生きろ
そなたは美しい
という台詞はあまりにも有名ですが、この曲は音楽という形で生きろというメッセージをありったけ浴びせてくれます。
ジブリ作品は全て、生きることを説いていると勝手ながら私は解釈してますが、もののけ姫はストレートでわかりやすいと思います。
シシ神は死にはしないよ
命そのものだから
私に生きろと言ってくれた
作品のラストでアシタカのセリフにもありますが、生きろという宮崎駿監督からのメッセージがこれでもかというくらいに込められている気がするのです。
最近毎日一つは心動くことに触れようと思ってるのですが、アシタカとサンは心動くどころの騒ぎではなく、ぐわんぐわん心が揺さぶられました。
心洗われて生まれ変わったような気分になりました。
そしてピース又吉さんの『第2図書係補佐』。
現時点で私の中では2019年のナンバーワンの本なのですが、印象的なフレーズがあります。
姉に双子の娘が生まれた。
僕は2人の女の子の叔父になった。
生きるぞと思った。
生きるぞと思った。
これがずーーっと頭の中に残ってました。
2人の女の子が生まれたことが生きる希望になったとか、普通だったら書くんじゃないかと思うんですよね。
だけどそうじゃなくて
生きるぞと思った。
このときの又吉さんがどんな気持ちだったのか、どういう状況だったのか、と本当にいろんなことを考えさせられる心に残るフレーズでした。
この言葉がずーーーっと頭の中にあったせいなのかなんなのか、アシタカとサンを聴いたときに、ハッとしたのです。
生きていたくないと思っているわけではないのです。
だけど、アラサーになってからただただ生きてるなーと思うときが増えたのです。
朝目が覚めて、昨日をなぞるだけのような1日が始まり、気がつくと夜になってる。
何かに感動したり、ワクワクしたり、心動くことを日常の中にみつけることを怠っていたせいか、繰り返しの日々を送るだけの毎日。
だけど、アシタカとサンを聴いて、ハッとしました。このハッとした感覚を又吉さんの本が的確に表現してくれてました。
生きるぞと思った。
知らないうちにゾンビみたいな心になって、カオナシみたいな顔で毎日過ごしてたことに気がつきました。
アシタカとサンを聴いて、自分に戻ることができました。
ぜひ多くの人にアシタカとサンを聴いてみて欲しいです。YouTubeで検索するとすぐ出てきます。
絶対にハッとします。
生きるぞと思った
を身をもって感じてくれると思います。
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[おススメ]ひとりぼっちだと思うとき(耳をすませば/カントリーロード)
月島雫も天沢聖司も中学二年生で、映画を観た当時の私より、二人のほうがはるかにお姉さん、お兄さんでした。
中学生って随分大人びてこんな感じなんだ、と憧れやら畏敬の念をもって観ていたことを思い出します。
夜コンビニに牛乳を買いに行ったり、一人で電車に乗って図書館まで行く雫が本当に自分とはかけ離れて大人に見えたのです。
親がいなくても自分一人であちこち行けるなんてすごい!
私もそんな風になれるのかな、と。
大丈夫。コンビニに行ったり、電車に乗ったりすることなんて朝飯前で、なんなら一人で海外に旅行に行けるようにもなりました、と当時の自分に言ってあげたい。(笑)
そして、図書館で本を読む雫と聖司に影響を受けたのか、いつの間にか私も本が大好きになりました。
私がこの映画を好きなのは、甘酸っぱい青春が全て詰まっているから。
それから、映画に出てくる音楽。
映画の冒頭に聖蹟桜ヶ丘の街並みをバックにオリビアニュートンジョンのTAKE ME HOME,COUNTRY ROADが流れます。
英語だから、何を言っているのかさっぱりわかりませんでしたが、美しい歌声と曲調が一瞬で好きになりました。
それから、雫が歌うカントリーロード。
この歌の歌詞にいつも救われてきました。
ひとりぼっち 恐れずに
生きようと 夢みてた
寂しさ 押し込めて
強い自分を 守っていこ
どんな挫けそうな時だって
決して 涙は見せないで
心なしか 歩調が速くなっていく
思い出消すため
自分は独りぼっちだと思うことがありました。
そういう時の気持ちって誰かに聞いてもらったところで解決しないもんだと私は思ってしまいます。
だって、ひとりぼっちじゃないよ、と言ってもらったとしても、そのときはその優しさを受け入れられる程の余裕がないから。
そんなときにいつも聴いてたカントリーロード。
独りぼっち 恐れずに
生きようと 夢見てた
この歌詞。何百回と聴きました。
独りぼっちを受け入れて生きていこうと。
大好きな宮崎駿作品の歌だから、より一層心に響くものがありました。
宮崎駿監督も独りぼっちだと感じたことががあるのかもしれない。
そうだとすれば、自分が感じている孤独な気持ちが大事な物なんじゃないのかとすら思えてきました。
どんな挫けそうな時だって
決して涙は見せないで
実際挫けまくって泣きまくった時もありました。(笑)
でも、この歌のおかげで挫けても大丈夫だと不思議な自信が湧いてきたのです。
ひとりぼっちだなーと感じることは、必ず誰もが通る道だと思うのです。
だから寂しくても惨めでも絶対大丈夫。
私は独身だし、ひとりぼっちですが、ひとりぼっちはとても気楽で楽しくて幸せだと最近思います。
自分の人生を、誰かに遠慮することなく歩んでいける自由を満喫しております。
それから、聖司のおじいさんと雫との掛け合いも大好きです。
毎回、必ず泣きます。(笑)
雫への言葉ですが、自分へのねぎらいだと思って聞いてます。これまでも頑張ってきた。これからもやっていけると思える優しい言葉が素敵すぎます。
よく頑張りましたね。あなたは素敵です。
慌てることはない。時間をかけてしっかり磨いてください。
荒々しくて率直で未完成で。聖司のバイオリンのようだ。
ひとりぼっちが堪える時、日々の忙しさに疲れてる時、カントリーロードとおじいさんの言葉は最大のエールに聞こえるのです。
宮崎駿作品のある時代に生まれてこれて本当に良かったといつもいつも思います。
千と千尋の神隠し
金曜ロードショーはご覧になりましたか?
私はもちろんみました。
ジブリ作品は大好きすぎるのですが、金曜ロードショー以外ではみないようにしてるのです。
フレッシュな気持ちで観るには金曜ロードショーの間隔で観るのがちょうど良いのです。
宮崎駿監督にくっついて、一緒に作品を観ながら全部解説してもらいたい!
だって、中だるみするシーンとか無駄なシーンがひとつもないからです。
食い入るように集中してみました。
よきかな。
まず驚いたのが、この作品、18年前のものなんですよね。
18年も前のものだと違和感があるのが普通なんですが、それが皆無です。
昔の映画やドラマを見ると、ガラケーが出てくるシーンなどがあり、ずいぶん前の作品なんだなーと思うことがあるのですが、千と千尋は時代を感じさせないですね。
社会人になってそれなりに年数も経ってきた今。
千と千尋をみて考えるのは働くとはなんぞやということ。
千尋と同じく、私もここで働かせてください!とたくさんたくさん就職活動しました。
千尋と違って働かなくても豚にされたりはしないですが、この世界の掟だと勝手に思い込んで。
ここで働かせてください!
ここで働きたいんです!
と入社したはずなのに、気がついたら文句ばっかり言ってる自分に驚きます。(笑)
名前を奪われて、支配される。
アイデンティティの剥奪。
千尋は千になりかけていて、本当の自分を見失いそうになります。
私は今どんな状況なんだろ。
見失ってるのか?
文句ばっか言ってるってことはそうじゃないのか?(笑)
今回、リンと釜じいのやさしさがとても身にしみました。
こういう人、職場にいるのですよね。
リンみたいに男勝りで、何かと気にかけてくれて助けてくれる先輩。
釜じいのように、いざという時にいつも頼りになるやさしさに溢れた人。
会社は仲良しクラブではないから、いろんな人がいます。
なんなんだ、と思ってしまう人もたくさん。
というかそんな人ばかり。
だけど、リンと釜じいみたいな人もいるんですよね。
なんなんだ、と思ってしまう人ばかりの社会で、リンと釜じいに出会えたことがありがたすぎます。
元の世界に帰った後、千尋は湯屋での出来事を忘れてしまうという説がありますが、嘘であってほしいと思ってきました。
ハクは当然のこと、リンや釜じいのことも忘れてしまうなんて。
湯屋のみんなが総出で千尋を見送るシーンで、リンと釜じいがブンブン手を振ってるのを見ました。
こんなにたくさんの人に愛される場所にいられて幸せだったね。
忘れないでほしいと思ってましたが、いつも何度でもを久々にきちんと聴いて、それは叶わぬ願いだと気がつきました。
閉じていく思い出の
その中にいつも
忘れたくない囁きをきく
トンネルを出たら、ハクのこともリンのことも釜じいのこともみんな忘れてしまう。
ハクを助けるため?
カオナシを救うため?
それとも千尋自身のため?
作品の冒頭で、引越しの車の中でひっくり返ってる千尋はスイートピーを手にしてます。
花言葉は門出、別離、やさしい思い出。
現実世界では友達やクラスメイトと別れ、湯屋ではハクやリンや釜じいと別れる千尋。
別れたくない人と離れ、こうでありたいと思うことは叶わない。
人生は自分の思い通りにはならないけど、ひとつひとつ乗り越えながら進んでいこう。
嫌だと思うことだってなんだって、経験値として肥やしになることには変わりないのだから。
トンネルを真っ直ぐに見つめる千尋の横顔を見ながら思いました。
宮崎駿監督は10歳くらいの友人に向けて、あなたたちのために作った作品だと本当に言えるものを作ろうと思い、千と千尋を作ったのだそうです。
世界は奥深くてバラエティに富んでるということを知ってほしい。
大丈夫。あなたはちゃんとやっていける
と本気で伝えたかったと。
そういう思いがあったことを初めて知りました。
宮崎駿監督から
大丈夫。あなたはちゃんとやっていける
って言われたらこんなに嬉しいことはないですよね。
それを作品から感じ取っているから、私はこんなにも千と千尋が大好きなんだと思いました。
幸せな金曜日に感謝。
千と千尋と天気の子と若林のエッセイと
天気の子のネタバレありです。
天気の子を観て以来、RADWIMPSの曲をずっと聴いてます。
2019夏の私の中でのテーマソングは間違いなくRADWIMPSになりそうです。(笑)
そもそも、天気の子は観ようと思っていなかったのです。
若い子へのメッセージの強い作品なんじゃあないかと思い、アラサーは大人しくしてようかとそんな感じ。
だけど、鑑賞して以来、いろんなことを考えております。
きっと今まで思い出さなかった人たちのことを思い出したからだと思います。
オードリー若林のエッセイの中で、
人見知しりや生きづらい人生だったとしても、合う人に会う人生でいい。
それは相方であり、友達であり、家族であり…。
みたいなことが書かれています。
かなり意訳してますが。
この言葉はどこかお守りのようにいつも心の中にあるのです。
合う人に会う人生。
出会いと別れは表裏一体。
出会ったら最後、人は必ず別れる。
別れの形は人それぞれ違うけれど、別れる確率は100%。
人の命が有限である限り、当たり前のことかもしれないですが。
千と千尋の神隠しは金曜ロードショーなどで今まで何十回と観てきました。
奥が深過ぎて、そして私の頭が悪過ぎて、未だに本髄を理解できずにいるのですが、観る度に感動するポイントが変わります。
でもいつも心動かされるのがラストの千尋とハクの別れのシーン。
これもなんどもこのブログで書いてますが。(笑)
私はこの先には行けない
千尋は元来た道をたどればいいんだ
でも決して振り向いちゃいけないよ
トンネルを出るまではね
またどこかで会える?
うん、きっと
きっとよ
うん。きっと。
さぁ行きな
振り向かないで
ハクはなぜこの先には行けなかったのだろう。
それは、ハクの生きる世界のルールだったからなのか、掟だったからなのか、他の理由があったからなのか。
共に生きたいと思う人と出会い、一緒にいたいという思いを抱きながらも別れた千尋とハク。
ここで別れたら最後、もう二度と会えないかもしれないと知りながら。
もうね、本当に胸がいっぱいになるのです。
余韻が半端ないのですよ。
千と千尋の解説には諸説ありますが、千尋は元の世界に戻った後、湯屋での出来事を忘れてしまっているという説があります。
もちろんハクのことも。
そんなことがあってもいいのかと思ってしまいますが、それをフォローしてくれる言葉を銭婆が言ってます。
一度あったことは忘れないものさ
思い出せないだけで
千尋とハクが離れ離れになったことで、二人が出会ったことの尊さ、過ごした時間の儚さ、離れ離れになることの美しさが眩しいくらいの輝きを放つような気がするのです。
そして、人は出会ったら必ず別れるということを静かに教えてくれたようにも思うのです。
そして、自分にも少なからずそういう経験があるからこそ、観るたびに心が動くのだと思います。
そして、天気の子。
30年も生きていると少しずつ過去のことは忘れていくのだと実感しました。
だけど、思い出すことのなかった人達を思い出すきっかけをくれました。
ほんとに銭婆の言う通り。
一度会ったことは忘れないですね。
目の前にある日々の生活やら、せわしない日常によって思い出せなくなってるだけで。
天気の子のエンディングは千と千尋とは真逆です。
2人は世界のルールを変えることで、再び出会う。
もう二度と晴れなくったっていい
青空よりも俺は陽菜がいい
天気なんて狂ったまんまでいいんだ
ただ、ルールって何なんだろうとも思うのです。
誰が決めたルールで、守るべきものだとされているルールは果たして正しいものなのか?
8月ということもあり、戦争に関連する番組を見る機会がいつもより増えました。
にわかには信じがたいですが、戦争をすることがルールとされていた時代があったのです。
そう考えると、ルールを守ること、破ることの善し悪しを単純に決めることができないと強く感じます。
全く共通点がないように見える千と千尋と天気子のですが、ハクと帆高が自分の大切な人を元の世界に戻しています。
戻ってきた世界で、天気の子は再会し、千と千尋は離れ離れになる。
出会うことの尊さを謳っている観点で言えば、どちらも同じなのかもしれません。
合う人に会う人生。
出会えてよかったと思う人がいてくれることのありがたさ。
今はもう会わなくなってしまったけど、思い出すだけで、温かい気持ちになる人がいることの幸せ。
再会してもいいし、ときどき思い出してもいいし、思い出せなくてもいい。
一度あったことは 忘れずに、自分の中にしっかりと根付いてくれているはず。
千と千尋も天気の子も若林のエッセイも大好きです、
(映画のススメ)気分爽快 アラジン
話題になっていたアラジン!
やっとやっとやっと観れました。
ずっとずっと観たかったのに、いつも超満員の映画館…。
ものぐさで予約せずに観に行こうとするからいけないのですが…。(笑)
超満員の理由が分かりました。
気分爽快でジーニーのようにぶちあがりそうになりました。(笑)
実は、ディズニー映画は昔から苦手意識があり、敬遠しがちだったのです。
幼いころに観たディズニー映画はどれもハッピーエンドばかりだったので、可愛げもなく、これは夢物語だと思ってしまっていたのです。
現実はこんなうまくはいかないでしょ~って。
ただ、アラジンはあまりにも評判がよく、とても気になっていたのです。
ちなみに、ディズニー映画は苦手意識がありますが、ジブリは大好きです。
もののけ姫や千と千尋のエンディングの衝撃は初めて観たときから色あせることなく心に染みついています。
アシタカとサンは心が通い合っているけど、エンディングでは別の場所で生きることを決意しています。
サンは森で、私はタタラ場で暮らそう
共に生きよう
会いに行くよ
ヤックルに乗って
ハクと千尋もそう。
私はこの先には行けない
千尋は元来た道をたどればいいんだ
でも決して振り向いちゃいけないよ
トンネルを出るまではね
またどこかで会える?
うん、きっと
きっとよ
さぁ行きな
振り向かないで
一緒にいてほしいと思う二人が離れなければならないシーンを見て、生きることの理不尽さみたいなものを痛烈に感じていました。
お互い、離れたくないに決まっているのに。
特に、ハクと千尋はここで離れてしまったら、会えるかどうか全くわからない状況。
そんな状況で、またきっと会えると言葉を交わす二人に涙腺崩壊です。いつも。
なので、ディズニーよりもジブリに傾倒していたのですが、アラジンはとてもよかったです!
実写ですが、実写じゃなくってジーニーって本当に実在するのかと思ってしまうくらい、キャラクターがドはまりしていました。
愉快なキャラクターと人間力を兼ね備えたジーニーが秘めるすさまじいパワー。
ともすれば世界を変えてしまうほどのパワーをもつジーニーに不思議と安心感を覚えるのです。
自分にもジーニーみたいな魔人が付いていてくれたらどれくらい安心して過ごせるだろうって思ってしまいます(笑)
無力な自分が七転八倒していることをつかの間忘れられました。(笑)
それからジャスミンの美しさ。
画面いっぱいに映し出されるキラキラ女子のジャスミンピンクのドレスを着ているは王道のお姫様という感じではなく、とても清々しいのです。
エメラルドグリーンのドレスを着たジャスミンの美しさは必見です。ほんとに。
映像の美しさにも圧倒されましたが、特筆すべきは動物たち。
サル、トラ、オウム、象などなど様々な動物が出てきます。
CG?だと思うのですが、あまりにも自然で違和感ゼロです。
ジャスミンの隣にいるトラが個人的にとても好きでした。
とにかくアラジン、おすすめです。
雨続きでなんか調子でないわーと思っていたのですが、気分爽快でぶちあがりです。(笑)